ジェイン・エアにみる女性の自立
作者であるブロンテは女性の自立について、精神的自立、社会的(経済的)自立が必要ではないかと問かけている。
具体的にいうと女性が結婚する場合も、結婚しない場合も精神的にも社会的にも自立しているべきであるという事である。
精神的自立についてはロチェスター氏へ十分な愛情を感じ、かつ彼からの愛情を感じていながらもそれに流されず、神が定め人間が認めた法を守る選択をするところにある。
その選択をした結果、乞食のような状態に陥り、身も心もボロボロになるにもかかわらずジェインは立派に乗り越える。これには後に親戚と判る一家との出会いや遺産の相続という幸運もあったが、年若い娘がよくこのような選択を出来たものだと感心してしまう。または、若さゆえの潔癖さがなせるわざかもしれないが、その清廉さには心打たれる。ロチェスター氏を最も惹きつけたものもこの清廉さではないだろうか。この様な事は恋愛感情といった一種の狂気に流されず正気によって理性に基づいた行動をする事が、精神的自立には不可欠であるという事を意味する。もちろんそこにはキリスト教の神の存在があり、理性に基づくとは神の意思に従うという意味合いも含まれる。
しかしながらソーンフィールドを離れた後も、ジェインの心にはロチェスター氏が存在し彼に対する暖かな感情を捨てることもない。その点がジェインの従兄であるセント・ジョンとは対象的である。オリヴァー嬢への愛を感じながらその心を封じ込め理性に従うまたは神の意思に従って生きる事を追求した姿はジェインに尊敬の念を抱かせる。確かに立派ではあるが神に選ばれたものとしての使命感に燃える姿に驕りを感じるのは私の偏見だろうか。彼の中にある選民思想のようなものに違和感を感じる。ジェインへも、選ばれたものとしての使命感に気づき結婚する事を迫るが、ジェインは愛がないといって拒む。神の僕となって生きる事には抗わないが、そこに結婚が入ってくると激しい拒否反応を示す。これはロチェスター氏への愛、彼からの愛を知っているがゆえの女性特有の反応だろう。エンディングで迎えるロチェスター氏とジェインの結びつきは精神的自立、社会的自立を成しえた者同士の愛で互いへの信頼と尊敬に溢れている。自分の中心に互いを据えるのではなく、神という光の方向へ共に向き合っていくというある種理想の形態である。現代においても肉体的にも惹かれあう二人の間でこのような愛への昇華は一つの理想ではないだろうか。
難しいけどね。
少しだけ
動きだしたね
あなたなら大丈夫
安心して
でも本当、運命の神さまが
みてくださるんだね
必要なときに
必要なものを
ありがとうございます
ほらね
言ったでしょう
あなたはできるって
でもまだ先は長い
あなたの旅は始まったばかり
心を落ち着けて
しなやかに少しずつ
周りの風景を楽しみながら
あゆみましょう
大切な親友として
確かに
今日は自分に、ちょっとがっかりしてしまったかもしれない
でも、いつまでも自分をいじめないで
明日には新しい1日がくるのだから
くすぶるのは、ここらへんにして
ゆっくりおやすみなさい
明日の君は大丈夫
■
あしたの朝は
きつね色のホットケーキを焼こう
だから、今日はもう
ゆっくりおやすみ
絆やつながりに戻るより
自分に戻るほうが順番が先