しずかな生活

長期休暇をいただいてます。読書三昧の毎日です。

なんとも

前の会社の社員が死んだ。


まだ20代、自殺だった。


変わった人だった。


複雑な生い立ちがあるようで、学歴もなくコンプレックスのかたまりのような人だった。


人との距離感がつかめなくて、私なんかは人に馴れ馴れしくするのもされるのも大嫌いて、話しかけないでオーラ全開なのにずかずか話しかけてきた。


あふれそうなコンプレックスを抱え、とにかく人に受け入れらたいそんな雰囲気にみちあふれていて、少しでも拒絶されると激しく怒った。


自分でもコントロールできない激しい承認欲求が彼を傷つけていった。


まだ若く、素直なところもあり男性の上司にも可愛がられ目もかけられていたと思う。


少し慣れるとかわいそうな人だなって思うようにもなったが、でもやはり病んでいるな、と思っていた。


正直彼を馬鹿にしていた。でもそれは学歴がないからでもものを知らないからでもない。自分の辛さを振り回し、自分でも受け入れられない自分を抱えきれずやみくもに人に近づき、受け入れられないからといって怒る。はっきり言って幼稚だ。


もう少し冷静に自分をコントロールできれば、彼の抱える過去が辛いほど大きな人間になれただろう。


けっこう嫌がらせもされたし本当にどうでもいいけど、私の一部が彼の死を悼んでいる。